こんな写真を見て懐かしんでいたのだけど、これは2009年ごろ中国・上海へ飛んだ際に乗った中国東方航空のジェット。かんたんなステップで、まるでミニチュア模型のような加工ができてしまうアプリによるものだ。
iPhone登場以前と登場後では世の中の流れが大きく変わった。iPhoneとは一体なんだったのか。
- 望まれていた『オーバースペック』
iPhone登場以前(以降Bi)はノキアなどの『ガラケー』タイプが主流だった。そして恐らく、ほとんどの企業からはいわゆる『スマホ』規格が出ることはなかった。なぜなら、机上では「優れたOS搭載などオーバースペック」だったからだ。
iPhone以前の近しい存在だったPDAの類いは一部のハイセンスなビジネスマンなどしか使わないものだった。少なくとも使いやすいとは言えないものだったから高価な割に不憫な思いをする面倒くさい道具というイメージのほうが強かった。つまり一般ユーザーにとって「無用の長物」だったから浸透はしなかった。しかし、潜在需要もあったはずだ。少なくとも僕は、ひとつの端末に入力したものがほかの端末にも自動的に反映されたり、PCでチェック/編集できたり共有できたりするものを探してた。移動中に大きなPCを広げる訳にも行かない。面倒な同期作業などもってのほかだ。できればコンピューターと親和性の高い優れた携帯が欲しかった。
- アンドロイドとの行方
それがiPhone以降(以降Ai)だと言える。つまりAiとは革命だった。そしてBiは原始だった。例えばアップル vs ウィンドウズのOS抗争は長く続いたが、今思えば「本当はみんなMacを使いたかったんだな」というのが私の結論だ。誰も使っていないメーカー製パソコンなんて、購入するのはよくわかってない企業くらいのものだ。ほとんどの法人・個人はできれば安くてハイスペック、自由にカスタマイズできて……つまりBTOを求めていた。だからデルはあれだけ伸びたのだ。
はたまたDOS/Vなんてものがあったから難しい知識がなくてもインストールできて、しかも安く手に入るOSが重宝された。つまりウィンドウズとはそれだけのことだったのだろう。
AiでiPhoneが危ぶまれるのは『自作携帯』なるムーブメントがやってきた頃だろう。しかしながら正直なところ電波法が絡む機器であり、素人がかんたんに手を出せるような分野ではない。つまり、恐らくそんな日は永遠にやってこないだろう。これはすなわちジョブズ亡き後のアップル経営陣がよほどのドジを踏まない限りアンドロイド勢の巻き返しは起こりえないという私の予測でもある。
- iPhoneから学んだビジネスの教訓
iPhoneはその登場のタイミングが最適だった。例えば、アンドロイドプロジェクトをいち早く立ち上げたグーグルはBiでなにかをしようとはしなかった。当時の需要予測を元に二の足を踏んでいたからだ。ノキアをはじめとするメーカーはOSの独自性などただのオーバースペックだと考えていたし、日本のキャリアに見るようにカメラの搭載すら疑問視して疑う始末で新しいアイデアなど考えるような土壌ではなかった。
Web2.0なんて言われていた時代に、こんなにかんたんにスムースに同期がとれる方法があったにも関わらずそれらの転用など一切アタマになかった。「これを実現したらさぞかし注目を浴びる」なんて想いを抱いたら止まらないスティーヴ・ジョブズでない限りやろうとはしなかったプロジェクトだ。
- まとめ
最適なものを最適なプライスで、最高のタイミングで提案できなければ意味がない。『こすれば消せるボールペン』だって『タブレット端末』だって昔からあったものだが、提案のポイントがずれていたからそれまで日の目を見なかった。パーソナルコンピューターはGUIが充実しなければ発展すら危うかったのだ。
とりとめもない雑記だが、ライフスタイルを刺激するような最高のモノを、提案していけるように僕も精一杯努力しよう。
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